》》PARTNER−NB85E−TP《《 株式会社マイダス・ラボ このドキュメントには、PARTNER-NB85E-TPに関する補足説明が記述されています。 ご使用の前に必ずお読みいただくようお願いいたします。 改訂履歴 -------- Version 3.31        ・AS85EP2を対応CPUに追加しました。        ・RDコマンドでバイナリファイルを読み込めない場合があった         不具合を修正しました。 Version 3.30 ・LAN接続のRTEのときに正常に動作しない場合があった不具合を         修正しました。        ・コマンドウィンドウでのブレークポイント設定においてライン         番号の指定ができない不具合を修正しました。        ・NB85E用I/O定義ファイルのTMCDレジスタを修正しました。 Version 3.20 ・CFGファイルのFLASH_MEM2記述に対応しました。         「FLASH_MEM2の記述について」の項をお読みください。         ※Intelタイプ(ライトバッファ有)は、動作未確認です。        ・ビット操作命令(CLR1,SET1,NOT1,TST1)の逆アセンブル/アセンブルを         修正しました。 Version 3.13 ・Green Hills社製コンパイラで作成したDWARF2形式ファイルの         ビットフィールド表示に誤りがあったため修正しました。        ・Green Hills用のサンプルプログラムをDWARF2形式に変更しました。        ・RTEのチャンネル番号の指定を追加しました。 Version 3.12 ・V850E/ME2を対応CPUに追加しました。 Version 3.11 ・Intelタイプのフラッシュメモリに対応しました。 Version 3.10 ・バストレース機能を追加しました。         BTRCコマンド、バストレースモードダイアログを追加しました。 Version 3.02 ・NU85Eを対応CPUに追加しました。 Version 3.01 ・Green Hills社製コンパイラで作成したDWARF2形式ファイルが         読み込めない場合があったため修正しました。 Version 3.00 ・RTE-2000-TPに対応しました。         「RTE-2000-TPの対応」の項をお読み下さい。        ・NEC社製コンパイラ(CA8xx)で作成したオブジェクトに対して、static         変数が正しく表示できない場合があった不具合を改修しました。        ・Green Hills社製コンパイラで作成したDWARF2形式のデバッグ情報に         対応しました。このための特別な設定はありません。        ・デバッグ情報の内部処理方法を変更しました。デバッグ情報量の多い         オブジェクトが読み込めない問題を改善しました。         デバッグ情報領域の設定方法に変更はありません。 Version 2.10 以下に示す通り、不具合の改修および機能追加をしました        ・FORコマンド(改修)         FORマクロの入力エラーが発生した際にプログラムが強制終了して         しまう不具合を改修しました        ・Fコマンド(改修)         データタイプに関係なく最大16個のデータエレメントを処理する         ところ、最大16バイトの処理になっていたため、正しく16個の処         理に改修しました        ・Gコマンド(改修)         /Wオプションを設定した際に、SYSCALL中にそのオプション機能が         処理されないため、SYSCALL中でも正しくオプション機能が作用する         ように改修しました        ・インスペクト機能(改修)         NEC社製コンパイラ(CA8xx)で作成したオブジェクトに対して配列型         変数をインスペクトし場合に、定義した配列要素以上の内容を表示         してしまうため、正しく配列要素を表示するように改修しました        ・Load機能(L), WR及びRDコマンド(改修)         読み込みまたは書き込み中にデッドロック状態を引き起こすことが         あったため、デッドロックを回避(処理状況の%表示方法を変更)         するように改修しました        ・TIP機能(改修)         TIP機能に関する実行・停止状態制御で、停止しても実行中を示す         ことがあったため、正しく状態を制御するように改修しました        ・Load機能(L), WR及びRDコマンド(追加)         ファイルの読み込みまたは書き込み中にキャンセルができるように         機能を追加しました         ※読み込み中または書き込み中にESCキーの押下でキャンセルができ         ます。 Version 2.01 ・CPUにトレースユニット、イベントユニットが実装されていない場合でも、プログラムの         実行ができるように変更しました。 Version 2.00 ・RTE-1000-TPに対応しました        ・RTE-1000-TPの場合に次の機能が追加になりました         JTAG-Clockに5MHz〜100KHzを追加(CPU環境設定)         外部要求ブレークを追加(CPU環境設定)         データトレースをトリガに設定可能(トレースアドレス設定)         ヒストリ表示にタイムタグ表示を追加(ヒストリウィンドウ/コマンド)         Flush-ROMの書き込み機能を追加         Flush-ROMの管理コマンド(ZF)およびFlush-ROMのマップ指定をCFGファイルに追加         ZFコマンドの追加、CFGファイルにマップ指定を追加しました        ・イベントポイント、トレースアドレス、アクセスブレーク設定のアドレスまたは         データのマスク値の指定を分離しました        ・NROM/NROMDコマンドを追加しました        ・NSBP/NSBPDコマンドを追加しました        ・ブレークポイントのセーブ/ロード機能に関して、セーブ時にブレークポイント位置が         変化してしまう不具合を改修しました        ・子ウィンドウの各アイコンが表示されたり、表示されなかったりという表示         不良を改修しました        ・本ドキュメントに次の注意事項を追加しました         周辺I/OのBPCレジスタに関して         Flash-ROMの書き込みについて Version 1.20 ・ROMコマンドのROMサイズに32M〜256Mを追加しました        ・TDコマンドにて、有効サイクルの指定がエラーになる場合があった不具合を         修正しました        ・TIP処理が行われていなかったため修正しました。        ・CFGファイルの行頭の空白をスキップするようにしました。 Version 1.10 ・Lコマンドの不具合を修正しました        ・ブレーク処理(パスカウント、システムコール中)を修正しました        ・デバッグ情報の内部領域を拡大し、情報量の多いファイルを         ロード可能にしました Version 1.00 初版 使用する「RTE for WIN32」のバージョン -------------------------------------  バージョンVer5.12Beta5以上をご使用下さい。  「RTE for WIN32」の最新バージョンは、以下のサイトよりダウンロードできます。  http://www.midas.co.jp/products/download/program/rte4win_32.htm 対応CPUについて ------------------  PARTNER-NB85E-TPは次のCPUに対応しています。  ・バージョン 1.00〜3.01  NB85E  ・バージョン 3.01〜    NB85E、NU85E  ・バージョン 3.12〜    NB85E、NU85E、V850E/ME2  ・バージョン 3.31〜    NB85E、NU85E、V850E/ME2、AS85EP2 アップデート版のインストールについて ------------------------------------  アップデート版のインストールプログラムは、インストールするフォルダのSamples  フォルダ内のすべてのファイルを削除してからインストールをします。  そのため、必要なファイルがある場合は、インストール前に保存をしてください。 WindowsNT/2000でのインストールについて ----------------------------------------------------  WindowsNT/2000にPARTNER-NB85E-TPをインストールすると、環境設定プログラムへの  ショートカットは個人用プログラムグループに作成され、共通プログラムグループ  には作成されません。  そのため、他のユーザーがインストールした場合には、RPTSETUP.EXEへのショート  カットがスタートメニューで見ることができません。このような場合は、カレント  ディレクトリをRPTSETUP.EXEがインストールされているディレクトリに移動し、上  記のように起動パラメータ"/NB85ET"を指定してRPTSETUP.EXEを起動してください。  このように起動した後、プロジェクトの登録を行う時に存在しないプログラムグルー  プを登録先として指定すると、その新しいプログラムグループにRTESETUP.EXE起動  用のショートカットが同時に作成されます。  また、RPTSETUP.EXEで"開く"を行った場合、通常は前回開いていたプロジェクト  のディレクトリがカレントディレクトリとなります。しかし、他のユーザがインス  トールしたRPTSETUP.EXEを使用する場合、カレントディレクトリは必ずRPTSETUP.EXE  を起動したディレクトリになります。 このような場合、プロジェクトを登録して  その登録したショートカットからPARTNERを起動するようにすると便利です。 環境設定プログラム RPTSETUP.EXE の起動について ----------------------------------------------  RPTSETUP.EXE起動時には、必ず "/NB85E"の起動パラメータを指定してください。  インストール時に作成されるRPTSETUP.EXEへのショートカットは、この起動パラ  メータを指定しています。  また、あらかじめプロジェクトファイル(*.KPJ)を指定して起動することもでき  ます。この時は、プロジェクトファイルはパス名を付けて指定してください。  例: >RPTSETUP /NB85ET C:\PROJECT\TEST1\PRTNB85ET.KPJ シングルモード0で使用する場合について --------------------------------------  シングルモード0で使用する時は、PRTNB85ET.CFGに、次のようにPCの初期値を  記述してください。    INIT_PC 0x100000  これは、CPUの初期値である0番地の場合、パートナーのアクセスによって内蔵ROM  領域が読み出しモードになってしまうためです。そのため、初期化状態から正しく  実行できなくなります。なお、この設定は、起動時、またはINITコマンドでセット  されますが、RESETコマンドではセットされませんので、PCを適宜セットしてくだ  さい。 ヒストリ表示(リアルタイムトレース結果表示)について ---------------------------------------------------- 1)リアルタイムトレースは、プログラム実行(Gコマンド)でのみトレースされます。   カム、トレース、ステップ、リターン実行ではトレースされません。 2)リアルタイムトレースは、実行アドレスの分岐(分岐命令)をトレースします。   そのため、分岐間の実行命令に関しては補完して表示しています   この処理は、最大128命令までです。そのため、分岐間でそれ以上の命令実行が   ある場合は表示されません。 3)ヒストリ表示において、同じアドレスのサイクルが続けて表示されることがあり   ます。これはサイクルのステータスが異なるためです。命令の実行は後方のサイ   クルで行われています。 ROM領域へのブレークポイントについて --------------------------------------  ROM領域へ設定できるブレークポイントは2個所です。  指定したブレークポイントが、2命令同時実行をする命令の組み合わせの場合、  ブレークしない場合があります。  同様に、ステップ実行の場合も、2命令同時実行をする命令の組み合わせの場合  には、ブレークしない場合があります。 ROM領域のステップ実行について --------------------------------  ROM領域をステップ/トレース実行(P、Tコマンド)は、TEU(イベントユニット)  のシングルステップ機能を使用します。そのため、TEUがないCPUではステップ  実行できません。  ただし、内蔵ROM領域は除きます。 SYSC(システムコールの制御)コマンドについて ------------------------------------------ 1)この機能は暫定対応の機能です。   システムコール機能がONのときは、プログラムがブレーク(強制ブレーク、   ブレークポイント等)するまでは他のコマンドを実行することはできません。   コマンドウィンドウへの文字列入力、強制ブレーク以外の操作を行った場合の   動作の保証はしていません。 2)システムコール機能がONのとき、ウィンドウのフォーカス(アクティブな   ウィンドウ)を変更した場合は、プログラムを強制ブレークします。   システムコール機能を使用する場合は、あらかじめウィンドウのフォーカスを   コマンドウィンドウに移しておいてください。 3)プログラムをロードした場合は、システムコール機能は自動的にOFFになり   ます。ただし、再ロードの場合は現在の機能状態を保持します。 5)システムコールの自動設定機能があります。   ロードした時のデバッグ情報に"midas_syscall"というラベルがあった場合、その   アドレスをエントリポイントに登録し、システムコール機能を自動的にONする   機能です。 プログラムのロード(Lコマンド)について ----------------------------------------  プログラムをロードした時は、アクセスブレークポイントを含め、すべての  ブレークポイントが解除されます。  ただし、再ロードの場合は現在の設定を保持します。 エラーメッセージについて ------------------------ 1)”モニタプログラムが正しく実行できません”   これは、CPUへのレディ信号がアクティブにならない場合に発生します。   通常、そのような状態になるメモリ、I/Oアドレスへのアクセスで発生します。   パートナーは、エラーが発生した時点で各ウィンドウの処理を中断します。   この場合は、各ウィンドウ内のアドレスを変更してください。   レジスタウィンドウでは、メモリ表示を解除することでも対応できます。   ヒストリウィンドウでは、トレース出力中にそのようなアドレスがあるため、同じ   トレース条件でリアルタイムトレースを行うと同様にエラーが発生しますので、   リアルタイムトレース*1の設定を変えてください。   また、環境ファイル(RPTNB85ET.CFG)でのMAP指定によって対応することができます。   これは、コマンドからアクセス可能なメモリ領域を指定するものです。コマンド   からのアクセスを制限します。マニュアル、RPTSETUPのHelpを参照してください。   ただし、パートナーのコマンドでのアクセスを制限するだけで、ヒストリ等での   RTE-NB85E-TPによるアクセスは制限できません。 2)"プログラムが正しく実行できませんでした" または、   "プログラムが正しく実行できませんでした、CPUをリセットします"   これは、ステップ実行時に、プログラムがブレークしない場合に発生します。   ソース行とオブジェクトが合っていないとき、プログラムが正しくないとき等に   可能性があります。   パートナーは、自動的に強制ブレークによってプログラムの実行を中止しますが、   強制ブレークでもブレークしない場合は、CPUをリセットします。 INITコマンドの初期化について ----------------------------  INITコマンドよって初期化をした場合は、ENVコマンドやROMコマンドなどの初期化  コマンドで設定した内容も失われますので、再度設定を行なってください。 リアルタイムトレース終了のメッセージについて --------------------------------------------  トリガを設定してトレースを行った場合、トレースが終了した時はメッセージを表示  します。これは、プログラムが実行中の場合に表示します。  ヒストリを表示したい場合は、強制ブレークを行うか、ブレークポイントでブレーク  するのを待ってください。 ASID値について --------------  コマンドやダイアログのパラメータのASID値は、将来の拡張用機能です。  初期値の状態で使用してください。 周辺I/OレジスタのBPCレジスタについて -------------------------------------  動作モードが64Mモードであり、かつ、プログラマブル周辺I/O領域を有効である  場合には、BPCレジスタの12,13ビット(PA12,PA13)は常に0になります。  そのため、I/Oウィンドウやメモリ操作によってBPCレジスタを変更した場合でも、  レジスタを読み出した時には、12,13ビットが0になります。 Flash-ROMの書き込みについて ---------------------------  Flash-ROMへの書き込み時にエラーがあった場合、管理バッファ上にDirtyの状態が  残ります。この状態で、LoadやFill等でFlash-ROMへの書き込みを行うと正しく動作  しません。ZFコマンドで管理バッファをクリアするか、エラーの発生する障害を取り  除いてから行ってください。 RTE-2000-TPの対応 -----------------  RTE-2000-TPへの対応によって、以下のコマンドが変更されています。  ・ROMコマンド    RTE-100/1000-TPを使用する場合には変更はありません。    RTE-2000-TPを使用する場合は、次のように変更されました。    1) EMEM基板毎の設定をするため、対象となる基板毎にROM1,ROM2,ROM3,ROM4という     コマンドになりました。オプションは同じです。     ダイアログコマンドでは設定する基板を選択します。    2)ROM1/2/3/4コマンドとEMEM基板の関係は次のようになっています。     この関係に合わない設定はできません。 対象基板の     ROMコマンド バス幅 スロット位置 使用できないROMコマンド ----------------------------------------------------------- ROM1 8-bit #3 16-bit #3 32-bit #3+#4 ROM2 ----------------------------------------------------------- ROM2 8-bit #4 16-bit #4 ----------------------------------------------------------- ROM3 8-bit #5 16-bit #5 32-bit #5+#6 ROM4 ----------------------------------------------------------- ROM4 8-bit #6 16-bit #6  ・NROMコマンド    RTE-100/1000-TPを使用する場合には変更はありません。    RTE-2000-TPの場合には、指定領域の最小単位が変更されました。    エミュレーションしているROMのサイズに応じます。     8/16-bit:128K-byte単位     32-bit :256K-byte単位  ・ENVコマンド    プローブの種類とエミュレーションROMボードの種別等の表示内容が変更、追加    されました。 バストレースについて --------------------  バストレースを使用する場合は、外部バストレース基板や専用のアタッチメントが  必要です IntelタイプのFlash-ROMについて ------------------------------  フラッシュメモリ領域の定義パラメータ:TYPEにおいて、  以下の指定は実際のデバイスでの動作が未確認です。 I32W_TOP トップブートブロックタイプ(Intelタイプ、ライトバッファ有) I32W_BOTTOM ボトムブートブロックタイプ(Intelタイプ、ライトバッファ有) I32W_NO ブートブロックがないタイプ(Intelタイプ、ライトバッファ有)    ライトバッファを有するデバイスをご使用になる場合も通常のインテルタイプを  指定してご使用ください。  対象となるデバイスの例を以下に示します。    日立 HMB32S4, HMT32S4    三菱 M***B33****, M***T33**** V850E/ME2について --------------------------  CPUがV850E/ME2の場合には、CPU環境設定ダイアログコマンドのキャッシュ  モードの設定はできません。また、ENVコマンドのキャッシュモードの指定は  無効になります。 RTEのチャンネル番号の指定 -------------------------  RTEのチャンネル番号は、環境設定プログラム(RTESETUP.EXE)で指定します。  RTEのチャンネル機能を使用しない場合は、0を選択してください。 FLASH_MEM2の記述について ------------------------  この記述は、FLASH_MEMの書式でサポートされていないデバイスのときに使用します。  以下の書式でCFGファイルに記述します。  FLASH_MEM2 開始アドレス,タイプ,セクタサイズ:セクタ数[,セクタサイズ:セクタ数[,セクタサイズ:セクタ数[,・・・]]],CPUバス[,ROMバス] 開始アドレス フラッシュメモリの開始アドレス(16進数)を指定します タイプ アルゴリズムタイプ(16進数)を以下のいずれかを指定します  0 AMDタイプ  1 Intelタイプ  1001 Intelタイプ、ライトバッファ有 セクタサイズ:セクタ数  デバイスの仕様を記述します。セクタサイズ:セクタ数で1セットとし、               128セットまで指定できます。 セクタサイズ 1セクタのサイズ(16進数) セクタ数 連続するセクタ数(10進数) CPUバス CPUのバス幅で8/16/32のいずれかを指定します。 ROMバス フラッシュのバス幅を指定します。 8/16のどちらかを記述します(CPUバスと同じ場合は省略可)。  例) FLASH_MEM2 0000000,0,2000:8,10000:126,2000:8,16,16 * Microsoft, MS, MS-DOS, Windows, Windows NT は米国マイクロソフト社の商標です。 その他、会社名,製品名は各社の登録商標ならびに商標です。